付近騒然…幼稚園「園庭で遊ばせられない」 沖縄でヤクシマザル12匹逃走中


この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
沖縄こどもの国付近のフェンス沿いに逃走中のサル=27日午後1時35分ごろ、沖縄市の沖縄こどもの国付近

 サル14匹が脱走した沖縄県沖縄市の動物園「沖縄こどもの国」では27日、園の職員が総出で捕獲を試みた。サルが逃げ出したとみられる北中城村島袋の住宅街にも園職員、沖縄市の職員、沖縄警察署の署員が数十人駆け付け、辺りは騒然とした。

 園の職員らは、サルが逃げ出した檻の回りや、檻の裏手にある茂みの周辺に大型のネットを設置。数十人の職員が捕獲用の網を持ち、茂みに入ってサルを探した。職員が取り囲むようにして網の方向に追い込むよう試みたが、サルは時折茂みから顔を出し、人の気配を察知するとすぐに逃げ出した。午前中に2匹が捕獲されたが、12匹は午後3時現在、捕まっていない。

 1匹が園の南側にある丘を超え、北中城村島袋方面に逃げ出したとの情報があり、職員や警察官が同村島袋の住宅街にも駆け付けた。丘から住宅街に出てこないよう、丘を取り囲むように並んで警戒した。

 周辺地域には市の防災無線などで注意を促す放送が流れた。近隣の小・中学校や保育園などでは外で子どもを遊ばせないなどの対応を取った。報道などでサルの脱走を知り、保育園から子ども連れて帰る保護者もいた。

 沖縄こどもの国に近いリーダーズ幼児学園の儀間廣美園長は「子どもが混乱しないように先生たちで情報共有し、見守っている。保護者が迎えにくるまでは、園庭では遊ばせない。お部屋でゆっくり過ごしたい」と話した。【琉球新報電子版】