モバイルプリンス
スマートフォンやインターネットを活用すると、自分の意見が手軽に発信できるようになるね!
映画の感想や好きな洋服の話であれば、思う存分自分の好き嫌いで話してもいいと思う。
でも、少し気をつけたいのが「歴史認識」や「差別」など、社会問題を発信する時だよ。
自分の体験談だけで語ると、間違った歴史認識を広めたり、差別につながってしまったりすることもあるんだ。
例えばどういうことでしょうか?
モバイルプリンス
過去に飲食店などで「沖縄人お断り」といった沖縄県民への差別問題が県外であったんだ。
おじぃやおばぁたち先輩が、声を大にして訴えたこともあり直接的な差別はほとんど無くなったよ。
だから若い世代の人たちは「沖縄差別」と聞いても「自分はされたことないし」とピンと来ないかもしれない。
そんなことがあったんですか!? 知りませんでした。
モバイルプリンス
でも、そこから転じて「沖縄差別は無かった」という考えにならないように注意しよう!
モバイルプリンス
特にSNSでは、同じような属性・考え・趣味を持つ人たちでつながりやすいんだ。
沖縄が差別されていた時代を知っている人、年配の人とSNSでつながっていれば「沖縄は差別されたことがない」と投稿しても、「昔はあったんだよ」と教えてくれるかもしれない。
SNS上でつながっている人が沖縄差別について知らなければ「そうだよね、ないよね」との意見が集まり、その意見だけが事実だと思い込んで、間違った歴史認識につながることがあるよ。
モバイルプリンス
似たような人たちがつながり、意見が極端になる現象を「サイバーカスケード」と呼ぶんだ!
ネット検索で自分が興味あることを調べ、SNSでは考えが近い人とつながる。
その結果、考えが偏ってしまい、異なる意見の人を排除するようになるんだ。
考え方や歴史認識が狭(せば)まったり、間違ったりしてしまうんですね。気をつけます。
モバイルプリンス
サイバーカスケード化を避けるためには、異なる意見、属性の人の投稿をチェックし、その主張や考え方などを広く知る必要があるね。
自分の認識を近しい人の意見でまとめてしまうと、説得力があるように感じ、すぐに信じたくなるかもしれない。
でも、疑いながら広い視野で物事を考えることが大事だね。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。