新聞を特別支援教育に活用 「社会とのつながりを学べる」 NIEセミナーを開催


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新聞を使ったパズルを楽しむ参加者たち=29日、那覇市泉崎の琉球新報社

 県NIE推進協議会(仲村守和会長)は29日、那覇市の琉球新報社で教員向けの研修会「おきなわNIEセミナー」を開いた。日本新聞協会認定NIEアドバイザーで桜野特別支援学校の比嘉美保教諭が講師を務め、「簡単にできるNIE~特別支援教育向けと他校種への応用」のテーマで特別支援校などでの新聞活用法を紹介した。

 セミナーには小中高校の教員22人と、NIEアドバイザー4人が参加。新聞を使ったパズルなどワークショップ形式で体験した。

 比嘉教諭は障がいのある児童や生徒は「生活経験が語彙(ごい)力につながる」と指摘。障がいによって生活経験や人間関係などが限定的になることがあるといい「新聞の活用で社会とのつながりを感じたり、発見があったりする」と新聞活用の意義を説明した。

特支校向けの実践を紹介する桜野特別支援学校の比嘉美保教諭

 実践法として動物や人が写った写真を見て吹き出しを考える授業案などを紹介した。

 授業の進め方は「スモールステップ」をキーワードに、「より身近な物事に落とし込んで考えてみることが重要だ」と助言した。

 NIEアドバイザーで辺土名高校の宮城通就教諭は、NIEで「何を手掛かりに知識を組み立て、形にしていくのかという力を付けられる。生徒の可能性を広げるためにとても良い取り組みになる」と語った。