第91期新報女性サロン第1回講座が17日、沖縄県那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれ、経済ジャーナリストの荻原博子さんが「明日を開く、豊かな家計」をテーマに講演した。物価が下がるデフレの状況下では現金が大切とし「借金減らして現金増やせ、これに尽きる」とユーモアたっぷりに語った。
老後に夫婦で約2千万円必要とした金融庁の報告書に触れ、「老後が心配と言う人たちの二大不安は、介護と医療費だ」と指摘。日本の介護保険と医療保険は充実しているとして、投資教育を受けていない60歳以上は投資をすべきではないと述べた。
保険や通信費、水道やガス、光熱費などの家計全体を家族で連携して見直すことで、家計はスリム化できると強調。「老後で一番大切なのは、実は人間関係、夫婦関係。お金があっても関係が悪いと楽しくない」と話した。
家計簿をつけるのが苦手な人へのレシート活用法などさまざまな節約術を披露した。一方で、お金は「あの世」に持っていけず、相続で家族がもめることも多いとし「1回しかない人生。必要最低限は何とか確保して、メリハリつけてお金を使いましょう」と呼び掛けた。