北部看護学校の名桜大移行白紙 北部地区医師会、合意得られず


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北部看護学校

 【北部】沖縄県名護市の北部看護学校を運営する北部地区医師会は18日までに、同校の名桜大学への移行に向けた協議終了を決めた。名桜大移行で「卒業生の北部定着率低下の懸念がある」などの慎重論が同医師会内で上がり、合意形成ができなかった。北部看護学校の運営は引き続き同医師会が続け、公立化についても今後再検討する。

 北部地区医師会は18日、名護市の北部会館で開かれた「北部看護学校に関する公立化構想協議会」で、公立化検討依頼の取り下げを伝える意見書を提出した。意見書では「会員内部から意見聴取を求める声が寄せられ、意見交換会を3回実施して議論を重ねたが、医師会内での合意が得られなかった」と協議終了の理由を説明している。

 協議会は4月に北部地区医師会と名桜大、北部市町村会、北部広域市町村圏事務組合、北部振興会の5者で結成した。18日の協議会終了後、同医師会の上地博之会長は「本島北部は医療体制が軟弱なので強化していきたい。将来を見据え、(北部地区での)安定して看護師が確保できる状況を、公立化も含めて引き続き検討したい」と述べた。