次期振計にSDGs 玉城知事が方針 沖縄らしい持続可能な社会へ


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玉城デニー知事

 玉城デニー沖縄県知事は19日の定例記者会見で「次の新たな振興計画の策定に当たっては沖縄らしいSDGs(エスディジーズ)の理念を盛り込みたい」と述べ、県の次期振興計画に国連の持続可能な開発目標(SDGs)の考え方を盛り込む方針を示した。沖縄らしいSDGsの進め方や重点分野などを議論する「SDGsに関する万国津梁(しんりょう)会議」を設け、初会合を8月6日に開く。

 同会議の委員は、慶応義塾大大学院の蟹江憲史教授、沖縄銀行の佐喜真裕総合企画部執行役員部長、琉球大の島袋純教授、沖縄キリスト教学院大の玉城直美准教授、金沢工業大の平本督太郎准教授・SDGs推進センター長。

 19日の会見で玉城知事は「沖縄21世紀ビジョンとアジア経済戦略構想という二つの大きな方向性は既にあるが、新たな振興策に沖縄らしいSDGsを織り込んでいく必要があると強く認識している」と述べた。

 その上で「誰一人取り残すことのない沖縄らしい優しい社会、自立型経済を目指し、官民学連携し、将来に向けて取り組む姿をSDGsからも模索したい」と述べ、万国津梁会議の議論を踏まえ、県民の意見も募り全庁的な施策に反映させたいと説明した。

 SDGsは2030年までに社会的課題を解決し、持続可能な社会を目指す国際目標で、15年に国連で採択された。貧困、教育、環境、平等の実現など17の目標と169のターゲットが定められており、玉城知事はSDGs沖縄版の推進に取り組むとしてきた。