26日に沖縄県恩納村名嘉真で開業するハレクラニ沖縄(吉江潤総支配人)は、ハワイ以外で初めての「ハレクラニ」ブランドのホテルとして、高い知名度を生かした富裕層の誘客に期待を集めてきた。従業員の採用でも高賃金の募集条件が業界の話題となるなど、沖縄観光のサービス品質や雇用面の底上げにつながるか注目の中で開業を迎える。
「ハレクラニ」は1917年の創業で、81年に三井不動産(東京都)が取得して世界的なラグジュアリーホテルとして再開発を進めた。ハワイはハレクラニコーポレーションがホテルを運営しているが、沖縄は三井不動産が直営する。
23日の開業式典には三井不動産の菰田(こもだ)正信社長、ハレクラニコーポレーションのピーター・シェインドリン最高執行責任者(COO)が出席。地元から富川盛武副知事や長浜善巳恩納村長、下地芳郎沖縄観光コンベンションビューロー会長ら関係者が招かれた。
富川副知事が玉城デニー知事のあいさつを代読し、「県は観光消費額を伸ばすため滞在日数の長期化や富裕層誘致などに取り組んでいる。今回の開業は観光地としての魅力やブランド力向上になり、県が進める観光施策を大きく後押しする」と期待を示した。
360の客室全てが海に面したオーシャンビューであることが最大の特徴で、海の色が映えるよう建物の内装は白を基調とする。シャンプーなどの客室備品はハレクラニ沖縄のオリジナルで、イギリスの香水メーカーROJAとコラボしている。
ダイニングではフラダンスやジャズ音楽などを中心にエンターテインメントのステージが毎日披露され、県出身アーティストの出演も予定しているという。