沖縄県産資材がJIS初認定 トリムのスーパーソル 道路資材や土壌改良で活用


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スーパーソルが県内初のJIS規格に認定されたトリムの坪井巖社長(左から2人目)と沖縄総合事務局の本道和樹経済産業部長(同3人目)=24日、那覇市おもろまちの沖縄総合事務局

 リサイクル事業などのトリム(那覇市、坪井巖社長)と沖縄総合事務局は24日、那覇市の同局で記者会見し、廃ガラス瓶を再利用した同社の製品「スーパーソル」が県内で初めてJIS規格の認定を受けたと発表した。JISは日本の産業製品に関する規格や測定法などを定めた国家規格で、経済産業大臣が認定する。品質が国に保証され、製品の普及や公共分野での利用拡大などが期待される。

 スーパーソルは廃ガラス瓶を粉末化し、加熱、発泡化させた資材。道路や岸壁など公共工事用の資材や造園、植栽などの土壌改良材などとして使われている。「ガラス発泡リサイクル資材」として22日にJIS認定を受けた。

 坪井社長は「スーパーソルの開発から20年。多くの方の支援をいただきJIS認定にこぎ着けることができた。製品を全国、世界に発信し、リサイクル事業を促進したい」と意気込みを語った。沖縄総合事務局の本道和樹経済産業部長は「沖縄発のJIS規格化を契機に、リサイクル産業発展の契機となることを期待したい」と述べた。

 トリムが中心となって設立した全国組織・ガラス発泡資材事業協同組合が経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を活用し、スーパーソルのJIS規格化を提案した。同制度を活用してJIS認定を受けたリサイクル資材は全国初という。

 現在、事業協同組合への加盟社は全国に13社あり、台湾で1社がスーパーソルを製造している。坪井社長は「今後、47都道府県に製造プラントを設置したい。1年に2機ずつ増やすことが目標だ」と展望を語った。