どんな子も音楽学ぶ機会を 浦添・森の子児童センター 寄付金でコンサートやピアノレッスン


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寄付金によって開かれたコンサートでヴォイスアンサンブルユニット「おから」のオペラやクラシックを聞く子どもたち=24日、浦添市の森の子児童センター

 経済的に恵まれない子どもたちに「良い音楽を聴いてほしい」と、沖縄県浦添市の女性が同市の森の子児童センターに多額の寄付をし、この寄付金を活用したコンサートが24日、同センターで開かれた。

 寄付金によって、音楽教室に通えない児童がピアノレッスンを受けるなど、音楽を通して子どもたちを支える取り組みが始まっている。

 寄付は5月に児童センターに贈られ、女性と話し合ってコンサートと月2回のピアノレッスンで使うことが決まり、24日に初めてのコンサートが開かれた。

 コンサートではグランドピアノが設置され、ヴォイスアンサンブルユニット「おから」が本格的なオペラやクラシックなど、音楽を披露した。集まった子どもたちとの掛け合いで楽しませ、子どもたちは「フニクリ フニクラ」「パプリカ」など人気の曲で元気いっぱいに踊ったり、歌ったりした。

 コンサートの前座には寄付金でピアノレッスンを受けている小学校4年の女児(10)が「エリーゼのために」を演奏した。女児は皆の前で演奏するのは初めてで「緊張していたけど、ピアノの音はきれいで好きだから、続けていきたい」と語った。女児は「おから」が歌声を披露している最中も、目を輝かせて見詰め「将来はお医者さんか音楽の先生になりたい」と笑顔を見せた。

 寄付をした女性は児童センターと共に、今後も演奏会を開く考え。女性は集まった子どもたちに向けて「毎月音楽会ができればいいなと思う。一緒に楽しんでいきましょうね」と語りかけた。