【ハイライト】初陣首里を勝利に導いたものは 南部九州総体 女子バレー


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 2019年度全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は25日、先行開催の女子バレーボールが宮崎県の都城市早水公園体育文化センターで行われ、初出場の首里が予選グループ戦で高知に2―0で勝利し、県勢として4年ぶりの予選突破を決めた。首里は第1セットからレシーブが安定した。第2セットに高知が修正したが、攻守でより精度を上げた首里に軍配が上がった。首里は26日に決勝トーナメントに登場し、2回戦で九州文化学園(長崎)と対戦する。

◆県勢、4年ぶり予選突破 多彩な攻め守りも安定

 マッチポイントを握った首里に最後の得点がコールされると、両手を掲げた選手たちの歓喜の輪ができた。全国総体初出場での初勝利。ゲームキャプテンの照屋志野は「まだ夢を見ているみたい。大きな1勝です」と新たな一歩に笑顔だった。

 混戦の県総体を勝ち抜いた持ち味の「粘り強さ」に磨きがかかり、全国の舞台で発揮した。高知のスパイクに全員が安定したレシーブで対応。「これまで緊張したことがないけれど、初めて緊張した」というエース・登野城有夏はブロックアウトも狙いながら、しっかりと打ち抜く。

 センターの新垣茉侑が助走のフェイントを利かせたスパイクを効果的に用いると、ブロックでも相手のアタックをたたき落とし、得点を重ねた。

 第2セットはブロックを修正してきた高知と一進一退の展開。リードされた場面では守りもうまいピンチサーバーの屋嘉比香和がサービスで崩したり、相手エースの強烈なスパイクを拾ったりし、同点に追いつく。セッターの照屋がサイド攻撃も織り交ぜ始めると得点も伸びた。リベロ・嘉陽孝聖は丁寧なレシーブで攻めやすい球を供給。ブロックアウトの見極めも絶妙だった。最後は相手セッターのドリブルで試合は決まったが、終始、攻守でリードする展開をつくり続けた。

 高い打点のスパイクを決め続けた新垣は「自分が決められたら、相手を引きつけ、周りを生かすことができた」と自信も見える。「次も自分たちのバレーを出せるように全力を出し切るだけ」。さらなる勝利へ歩みは止めない。
 (屋嘉部長将)

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 (都城市体育文化センターほか)
▽女子予選グループ戦(勝者は決勝トーナメントへ、敗者は敗者復活戦へ)
首里 2(25―20,25―22)0 高知