沖縄の男性は男女平等意識が強い? 東京よりも「平等的」 笹川平和財団が調査 DVの認識については他調査と矛盾も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【東京】沖縄の男性は他の地方に比べて男女平等意識が強い―。こんな調査結果を、笹川平和財団(田中伸男会長)の研究会が取りまとめた。夫婦共働きが多い環境にあって「男は外で働き、女性は家庭を守るべきだ」という考えを持つ人が少ないことが背景にあるとみられるという。

 調査によると性別役割分業観を問う設問で沖縄の平均値は11・39と、東京の12・08などを下回って最も低く「平等的」と判断された。

 職場に女性がいることへの考え方を尋ねた設問でも、沖縄の平均値は9・91と、全国5地域で唯一10を下回って、同じく「平等的」と評価された。

 配偶者や恋人に暴力を振るった経験を問う設問も沖縄が一番低い結果となった。これについて、会見した研究者は別の調査で沖縄のDV認知件数が多いとの結果もあり、「矛盾がある」と指摘した。今回の設問は加害者側の認識を問うものであり「暴力に鈍感な人は、暴力を振るっていてもやっていないと答える人もいる」と話し、さらに調べる必要があるとした。

 調査は企業に委託して2018年3月にウェブで行った。東京、東北、北陸、九州、沖縄の5地域の男性を対象に、各千人ずつに調査した。結果は、今後の政策提言に活用していく。