映画「小さな恋の歌」にも登場!さとうきび染めをまとう“はいさいドール” 沖縄・八重瀬町の施設で手作り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ウージ染めの生地を身にまとった「はいさいドール」。中にメッセージを書くことができる

 【八重瀬・豊見城】琉球みやらびこけしを製作する沖縄県八重瀬町仲座の「障害者支援施設 太希おきなわ」は、豊見城市ウージ染め協同組合の生地を使った「はいさいドール」を作った。薄い緑や黄の優しく上品な色合いのウージ(さとうきび)染めを身にまとった「はいさいドール」の贈呈式が4日、豊見城市役所で開かれ、市や市ウージ染め協同組合、市観光協会、FMとよみに贈られた。

 太希おきなわは、1972年から琉球みやらびこけしを製作する。施設利用者が一つ一つ丁寧に手作業し、一体ごとに表情が異なる。「はいさいドール」はこけしの体に紙が巻き付けられ、手紙が書ける。県出身バンドMONGOL800の曲をモチーフにした映画「小さな恋のうた」でも使用されている。

 同協同組合から生地の提供を受け、ウージ染めのはいさいドールを20体作った。4体寄贈し、残りは限定販売する予定。仲本潔施設長は「各市町村の特産品を使ったはいさいドールが作れないか」と新たな展開への抱負を語った。

 山川仁市長は「作り手の思いが感じられる。ほほ笑ましい顔で世の中が朗らかでいてほしいという気持ちが伝わる」と礼を述べた。同協同組合の眞境名照子代表理事は「9月に東京で開かれる沖縄工芸ふれあい広場に連れて行き、全国にPRしたい」と話した。

ウージ染めを使った「はいさいドール」を手にする山川仁市長(右から4人目)=4日、豊見城市役所