女子サッカー・コザが強豪の聖和学園に屈する 攻め込まれてもみせた粘り


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 28日に開かれた全国高校総合体育大会のサッカー女子は、コザが1回戦で聖和学園(宮城)に0ー7で敗退した。

女子1回戦 聖和学園―コザ 後半、パスを送るコザ主将のMF波照間瑞葵(中央)=28日、金武町陸上競技場(ジャン松元撮影)

 女子コザは最後まで粘りを見せた。過去3回の優勝経験がある強敵・聖和学園(宮城)に何度も攻め込まれたが、体を張った守備で食らい付いた。結果は7点差と大きく引き離された。屋宜栄輝監督は「力の差はあった」と認める。それでも全国トップクラスのチームと戦い抜いた経験は「大きな収穫となった」と感じている。

 序盤は戦略通りに試合が進んだ。高い位置からプレッシャーを与え、サイドをから前線に攻め込む相手の攻撃パターンを崩した。守備のラインを調整し、相手が繰り出す縦の展開をオフサイドにするうまさも見せた。指揮官は「プラン通りにゲームが進んだ」とうなずく。攻撃でも得意のパスサッカーで好機を演出した。

 個人技で上回る聖和学園に前半14分、16分と立て続けに失点を許し、試合の流れは徐々に相手に傾いた。中央をパスで崩され、ゴール前まで押し込まれる場面が増え、前半だけで5点を失った。主将の波照間瑞葵(3年)は「相手がボールを受ける手法を攻略できずに失点が続いた」と悔しさをにじませる。

 後半に入るとリズムを取り戻し、中央からパスをつないで相手ゴールまで攻め入った。波照間は「後半は相手のプレーをつかんで、早いプレスからパスカットもできた」と手応えを感じている。

 地元で迎えた全国大会は初戦で涙をのんだ。今大会は1年生や2年生のメンバーも躍動し、今後の成長への期待も高まる。波照間は「相手の強さを忘れないうちに練習をして、レベルを上げてほしい」と願う。大舞台で戦った経験を力に変えて、コザのメンバーはさらなる強化を目指す。
 (平安太一)


(沖縄県金武町陸上競技場ほか)

▽女子1回戦

聖和学園(宮城)
 7―0(5―0,2―0)
コザ

▽得点者【聖】桜庭2、田辺、野中2、櫨川、柳原