島袋7位入賞 気迫の差し フォーム改良 スナッチ自己新


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男子89キロ級、スナッチの3本目で108キロを力強く差し上げる島袋泰洲(沖縄水産)=2日、糸満市の西崎総合体育館(喜瀨守昭撮影)

 全国高校総合体育大会は2日、各地で競技を行った。重量挙げ89キロ級は島袋泰洲(沖縄水産)がスナッチを108キロで8位、ジャーク134キロで6位に入り、トータル242キロで7位となり3種目で入賞を果たした。

 「スナッチは満足だが、ジャークは自己ベストの140キロ以上を狙っていたのですごく悔しい」。部員一人で練習に励んできた89キロ級の島袋泰洲(沖縄水産2年)は7位入賞の健闘にも複雑な表情を見せた。

 九州総体では調子が悪くスナッチ105キロ、ジャーク125キロにとどまり、フォームから見直した。総体前の調整から調子が上がり、スナッチは自己新を予感した。3本目は自己ベストを2キロ上回る108キロ。「今までに無いぐらい動きが良く、きれいなフォームでできたのでうれしかった」と満足そうに話す。ジャークは今年4月の練習で140キロの自己新を出したものの、以降は調子が悪く、140キロを触れる状態ではなかった。

 本番ではスナッチから連続で5本成功。特にジャーク2本目の134キロは「軽く感じたのでいけると思った」とネックの140キロを選択したが失敗。「持った感じは軽かったが、ポイントがずれ、軸に載らなかった」と悔しがった。

 中学は野球部。筋トレをやっていたことから高校で重量挙げを始めた。部員は一人だけ。平日は学校の練習場、休日は糸満高で練習に励む。「ウエイトリフティングはトップとの差が一目で分かる。小さな目標をいっぱい立てて、クリアしていくところが面白い」と魅力を語る。

 次の目標は国体出場。スナッチ・ジャークの両方で5~10キロ記録を伸ばし、自己新を目指す。

 「卒業までにスナッチ130キロ、ジャーク170キロまで触ってみたい。順位ではなく記録を追い求めたい」と力強く語る。身長160センチ、力自慢の孤高の2年生は自身の記録と戦い続ける。
 (豊浜由紀子)