仲島、王者に4回TKO勝ち MUGEN 挑


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 ボクシングの「MUGEN 挑 vol・12」は4日、西原町の琉球大第1体育館で行われ、メーンの48・2キロ契約8回戦の仲島辰郎(平仲)は、WBCアジアフライ級シルバー王者のウー・ロングオ(中国)に4回TKOで勝利した。仲島の戦績は12戦10勝(7KO)1敗1分。セミファイナルの64・5キロ契約8回戦の吉開右京(島袋)は敗れ、ライト級6回戦のサンダー照屋(平仲)は5回TKOで勝利した。

◇無敵王者を追い詰め倒す

ウー・ロングオ(右)にパンチを繰り出す仲島辰郎=4日、西原町の琉球大学第一体育館

 初のメーンイベンターとなった仲島辰郎(平中ボクシングスクールジム)は、難敵とされたWBCアジアフライ級シルバー王者のウー・ロングオ(中国)を危なげなく倒した。

 仲島は終始プレッシャーをかけ続け、コーナーに追い詰めると連打を浴びせて金星。1日でも早く日本ランキング入りを果たし、王者を目指す24歳は「自分が絶対に負けないという気持ちで打ち切った。かなりの強敵をKOできて自信になった」と力強く語った。

 1回はあまり接近せずに様子を見つつ、ジャブでダメージを与え続けた。2回は左フックや右フックを有効に使い、ペースを握った。

 3回、相手に疲労の色が見え始めると打ち合いに挑んだ。そして4回、アッパーを立て続けに打ち込み、またもやコーナーに追い込んだ。相手は打ち返す力がなく、レフェリーが試合を止めた。

 危なげない試合展開で難敵を制した仲島だが「ラウンドが長引けば違った展開になっていたかも。早めに対処できてよかった」と胸をなで下ろした。下馬評を覆す勝利に会場は沸いた。仲島はリング上で「これからもっと練習して、一日でも早く王者になりたい」と力を込めた。

 (梅田正覚)