小川(中部商)が走り幅7位に 成長の飛躍、誕生日に入賞 南部九州総体


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 全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は5日、各地で行い、陸上の男子走り幅跳び決勝に進んだ小川脩平(中部商)は、7メートル34で7位に入った。

男子走り幅跳び決勝 7メートル34を跳び7位に入賞した小川脩平(中部商)=5日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(新里圭蔵撮影)

 2年連続で全国総体で9位と悔しい思いをし続けてきた男子走り幅跳びの小川脩平(中部商)が沖縄の地で18歳の誕生日を7位入賞で飾った。「最低入賞が目標だったので良かったが、3位以内に入れる実力はあったと思うので悔しいですね」。大きく成長できたからこそ生まれた新たな悔しさがそこにはあった。

 試合2日前の練習で助走や踏み切りがうまくいかず、調子としては決して良くなかったが、4日に400メートルリレー予選を走り「体に活を入れられた」と本番にはしっかりと合わせられた。平均的に7メートルを超えられるようになった自信が予選でいきなり現れた。「ファウルしないように合わせに行った」跳躍で7メートル34と一発で予選通過を決めた。

 決勝では2本目に7メートル34を記録し、5位につける。しかし次第に他の選手が記録を伸ばすと徐々に順位が下がり「去年のことを思い出した」と苦い記憶もよみがえったが、7位で入賞を確定させた。

 後半も果敢に攻め、7メートル20~30台は出るものの大ジャンプが出ない。最終試技では、助走を10センチ伸ばした。会場に響く手拍子が小川の助走を早めた。「助走は良かった」がスピードが乗りすぎ、踏み切りが合わず、この日初めてのファウルに思わず両手で顔を覆った。「最初に30センチ下げていたら、7メートル60はいっていた」と冷静に分析しながらも「予選突破と入賞できたことにほっとしてしまったことが敗因ですね」と届かなかった先を見た。

 一方、目の前で藤原孝輝(洛南・京都)が8メートル12の高校新記録をマーク。「7メートル60~70を目標にしている自分からしたら今は無理。でもいずれはあの記録に」とさらなる刺激を受けたようだ。

 県中学記録の「7メートルの壁」を破り、高校では1年生から全国総体に出場した県高校走り幅跳びのエースは「まだまだですよ。もっと行けました」とさらに先を見据える。今回の上位8人とは茨城国体でも競うことになりそうだ。「今、県高校記録(7メートル67)を超えられるのは自分だけだと思う。7メートル70台をしっかり出して、国体では3位を目指したい」と語る小川の表情に大ジャンプを期待せずにはいられない。
 (屋嘉部長将)


(タピック県総ひやごんスタジアム)

 【男子】
▽100メートル予選
 「1組」 (2)下地駿麻(八重山) 10秒62=準決勝進出

▽同準決勝
 「2組」 (8)下地駿麻(八重山) 10秒85=落選

▽5000メートル競歩予選
 「1組」 (19)渡口怜(北山) 24分48秒24=落選

▽走り幅跳び予選
 「1組」 (23)手登根永心(沖縄尚学) 6メートル76、(33)上地正人(那覇西) 6メートル20=以上落選
 「2組」 (3)小川脩平(中部商) 7メートル34=追い風参考=決勝進出

▽同決勝 (7)小川脩平(中部商) 7メートル34=追い風参考

▽やり投げ予選
 「1組」 (9)仲村太成(中部商) 57メートル25=落選

 【女子】
▽100メートル予選
 「9組」 (7)中村清華(中部商) 12秒35=追い風参考=落選

▽400メートル障害予選
 「2組」 (4)宮里日生吏(中部商) 1分3秒76=落選

▽砲丸投げ予選
 「1組」 知念虹花(知念)=記録なし=落選