新体操、新里(首里)冷静演技も28位 南部九州総体


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 全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は6日、九州各地で行われ、新体操女子の神里和(首里)は、ボールとクラブの2種目の合計が22・250点、全体で28位だった。

 高い表現力を武器に2度目の全国総体に臨んだ神里和(首里)だが、総合成績は28位と振るわず、目標の20位以上を達成できなかった。

 「やばいと思った」のは序盤、ボールを宙に放り投げ、前方回転する際だった。キャッチに失敗したピンクのボールは後方で床を跳ねた。減点が脳裏をよぎったが、持ち前の冷静さで気を取り直し、笑顔で演技を続けた。

 今春、右膝の痛みを感じ、しばらくして受診すると半月板損傷の診断を受け、痛みと闘いながら県大会を勝ち抜いた。

 ボール演技のテーマは「ジャンヌ・ダルク」の人物像。新体操で日本トップクラスの指導者の藤岡里沙乃さんが構成した。凡ミスはあったものの、堂々とした女性の生き方を見事に表現した。クラブの演技は対照的に妖艶さを表した。時に鋭く、そして優しい目力で魅了した。

 本番前、気合が入りすぎている神里に嶺井愛監督は「自分を信じて」と声掛けした。県内の競技関係者らが逸材として支えてくれた教え子を優しく送り出した。

 演技前、応援席からは「のどか、ガンバ!」と団体戦に出るコザや首里の後輩たちからエールが送られた。神里は「2度のインターハイを通じてたくさんの良い出会いや経験が積めた」と新体操とその仲間たち、恩師らとの出会いに感謝した。
 (ジャン松元)


 (鹿児島アリーナ)
▽男子個人 (24)新垣大悟(南風原) 25・000点
▽同種目別スティック (24)新垣大悟(南風原) 13・200点
▽同種目別リング (26)新垣大悟(南風原) 11・800点

▽女子個人 (28)神里和(首里) 22・250点
▽同種目別ボール (25)神里和(首里) 11・700点
▽同種目別クラブ (27)神里和(首里) 10・550点