強まる風、住民は対策に追われる 台風接近の石垣島 マンゴー農家、被害に不安も


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ガラス戸の入り口に台風対策のネットを張る居酒屋=7日午後2時すぎ、石垣市八島町

 【石垣】台風9号の接近に伴い沖縄県石垣市は7日、市内全域にかけて防災無線や広報車で早めの台風対策を呼び掛けた。市中心部では日が傾くにつれ、湿気を含んだ生暖かい風が強く吹き始め、コンビニエンスストアや土産品店などでは従業員が台風対策に追われた。

 同市宮良のマンゴー農家の60代女性は「幸いぎりぎりで収穫を済ませた。3年前の台風で多くの被害が出たので油断しないように対策したが、久々の直撃で木に被害が出ないか心配だ」と不安をのぞかせた。

 同市八島町の飲食店入り口で台風対策に当たっていた桝永敏希店長(24)は「4月に引っ越して来たばかり。初めての台風で想像がつかない。のぼりや飛ばされそうな物は危ないので出さない。なるべく早く去ってほしい」と話し、作業を急いだ。

 石垣市は暴風・大雨警報が発表され次第、速やかに災害対策本部を立ち上げ、避難所の開設や避難準備情報の提供など対応に当たる。竹富町と与那国町は、台風の進路状況と警報を見て対応するとしている。