社会

暴風、石垣島に爪痕残す 片付けに追われる住民 一部、冠水も

大雨の影響で冠水した道路=9日午前7時ごろ、石垣市真栄里

  【石垣】大型で非常に強い台風9号による暴風に22時間わたってさらされた石垣市では9日、突風でちぎれた葉や折れた枝が道路に散乱し、飛散した葉が排水溝につまることによって起こる冠水も市の至る所でみられた。市真栄城では約4メートルのヤシの木が根元から折れ歩道をふさいだ。市八島町では強風で飛ばされてきたとみられる約2メートルあるカヌーが横たわっていた。午前10現在、石垣市、竹富町、与那国町に台風9号による大きな被害の情報は入っていない。
 
  午前9時40分、暴風警報解除を受け、石垣市は同時に避難勧告を解除し、最大で99世帯142人が身を寄せた市健康福祉センターの避難所を閉鎖した。
 
  石垣市の中心部では午前のうちにスーパーやコンビニエンスストアが営業を再開し、食料や日用品を求めて買い物客が訪れていた。
  
  市大川の海星幼稚園では暴風警報解除後の午前10時ごろ、職員が続々と登園し、保護者からの問い合わせに応じたり、雨の中で遊具や園庭に散らばった草木を片付けたりして園児の受け入る準備をしていた。屋比久千秋園長(50)は「ガラス戸が心配だったが、何もなくほっとしている。各家庭が無事で被害もなく、子どもたちが元気に登園してほしい」と話した。
  
  市新栄町のホテルのロビーでは、台風の影響で旅程の変更を余儀なくされた観光客が宿泊や航空便の予約状況の確認に追われていた。東京から2泊の予定で訪れている丸山今朝美さん(43)は「昨日は1日ホテルに缶詰で夜は風の音が怖くて眠れなかった。飛行機がお盆のピークと重なって3泊の延泊になりそう。沖縄の台風を経験する良い機会になった」と疲れた笑顔を見せた。
 
  市真栄城の畑では暴風によってゴーヤーの棚が倒れ、バナナの木が複数本折れた。畑の所有者の前津政祐さん(65)「来週のお盆用にと楽しみにしていた。石垣ではソウロン台風といって、旧盆前後に強い台風がやってくる。きょうは風の様子を見てずっと片付けさあ」と言葉少なめに作業を進めた。【琉球新報電子版】


強風で倒れたバナナの木。畑の所有者は旧盆用にと楽しみにしていた=9日午前8時過ぎ、石垣市真栄里