女子陸上界期待の御家瀬緑を応援する「沖縄の母」とは 総体2連覇も見守った


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高校総体陸上女子100メートルを連覇した御家瀬緑さん(左から3人目)との再会を喜ぶ義元洋子さん(右から3人目)ら=5日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(今帰仁村観光協会提供)

 【今帰仁】沖縄県今帰仁村で昨年民泊を利用した北海道・恵庭北高3年の御家瀬(みかせ)緑さん(18)が今月5日、沖縄市で開催された全国高校総合体育大会の陸上女子100メートルで連覇を果たした。応援に駆け付けた村内の民泊関係者は御家瀬さんの活躍を喜んでいる。

 御家瀬さんは6月の日本選手権大会・女子100メートルで高校生として29年ぶりに制覇するなど、陸上界で今後が期待されている選手。

 今帰仁村には昨年11月、修学旅行で訪れ、同村上運天の義元洋子さん(58)の民宿「よしもと家」に宿泊した。義元さんは「笑顔が愛らしい控えめな女の子。同級生から聞くまでは、陸上のすごい選手とは分からなかった。沖縄料理を『おいしい』とよく食べてくれた」と振り返る。朝食前に庭でウオーミングアップする姿も印象に残っているという。

 5日の総体には民泊の関係者十数人で駆け付けた。手作りした「恵庭北高」のうちわと、一行がかぶっていた今帰仁名産のスイカの帽子に気付いた恵庭北高陸上部の安倍典子顧問(54)の計らいで、準決勝前に御家瀬さんと再会した。

 義元さんは「御家瀬さんは『お母さん』とハグしてくれた。決勝は緊張しながら、まさに沖縄の母のような気持ちで見守った。応援に行ってよかった」と語り、御家瀬さんのさらなる飛躍に期待している。