「失敗後にどう生きるかによって変わる」 陸上元日本代表の為末大氏 成功の秘訣語る


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為末大氏

 「日経プレミアムゼミナールin沖縄」(日本経済新聞社販売局主催、琉球新報社共催)が19日、沖縄県那覇市のパレット市民劇場で開かれ、陸上男子ハードルの元日本代表選手で、現在はデポルターレ・パートナーズ代表など起業家としても活躍する為末大氏が「ハードルを越える」をテーマに講演した。

 為末氏は初めて出場したオリンピックの予選でハードルに足をぶつけて転倒したことを振り返り、「人は差し迫ったものがあると思い込みで周りが見えなくなる。どのように思い込みから抜け出して自分の可能性を広げられるか。冷静に事実を把握して分析する必要がある」と指摘した。

多くの聴衆が訪れた「日経プレミアムゼミナールin沖縄」=19日、那覇市のパレット市民劇場

 この経験が後の世界陸上銅メダルや五輪3大会連続出場につながったといい、「過去に起きた失敗や成功も、その後どう生きるかによって意味が変わってくる。目の前にある自分ができることを楽しんでやることが大切だ」と成功の秘訣(ひけつ)を語った。

 「2019年度後半展望」と題して講演した日経新聞編集委員の木村恭子氏は、世界経済について「米中貿易摩擦の影響で4月末から8月にかけて一転している」と指摘し、金利や為替、国際政治の情勢などさまざまな見方から今後の見通しを解説した。