賃貸物件3K~3LDKの賃料が上昇 新築が人気で前年比8.2%増 宮古、石垣稼働率が99.5%


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香

 おきぎん経済研究所(東川平信雄社長)は21日までに、2018年の沖縄県内賃料動向調査の結果をまとめた。県内賃貸物件の平均賃料は、建築費の上昇などを背景に3K~3LDKや2K~2LDKが前年を上回った。一方で1R~1LDKは平均賃料が低下した。地域別の賃貸物件平均稼働率は、宮古島市と石垣市が99%を超える高水準となっており、那覇市の新都心を上回った。

 平均賃料をタイプ別に見ると、3K~3LDKの新築は前年比8・2%上昇の8万5700円、中古は同0・6%上昇の6万8700円となった。ほかのタイプの部屋と比較して供給量が少なく、家族世帯の需要が高いという。2K~2LDKは新築が同2・4%上昇の6万8700円、中古は同0・4%上昇の5万6900円となった。単身から家族世帯まで幅広い層にとって使い勝手が良く、新築の平均賃料は3K~3LDKの中古と同水準となった。

 1R~1LDKは新築が前年比1・6%低下の5万800円、中古が同2・2%低下の4万4900円となった。北部地域や那覇市内の一部で供給過剰感が出ており、前年を下回った。

 地域別の平均稼働率は宮古島市と石垣市が共に99・5%となった。ほぼ満室状態となっており「郊外に一部、空き室がある程度」(おきぎん経済研究所)という。宮古島市は建築工事などによる法人の借り上げ需要が増加している。石垣市は海上保安庁の配置増員に伴って高水準を維持している。

 那覇市の新都心は交通の利便性がいいことなどから人気が高く、稼働率は98%となっている。

 名護市は公共・民間工事の増加で転勤者なども多くなっていることから、96・8%と高い稼働率となった。