交付金減で工事に遅れ 本部町が国道・県道拡充の早期完了を要請


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 沖縄県本部町の平良武康町長と町議会の石川博己議長らは22日、県庁に上原国定土木建築部長を訪ね、整備が遅れている国道449号と県道84号名護本部線の早期事業完了を求めた。同様の要請書を県議会にも提出した。

 県は1992年度に国道449号を2車線から4車線に拡張する工事に着手したが、2018年3月時点で同事業の進捗(しんちょく)率は事業費ベースで約73%にとどまっている。ハード交付金減額や用地買収の遅れなどで完成が遅れているという。

 県道84号名護本部線の拡幅工事は用地交渉に時間を要しており、取り壊し予定の空き家などが残っている。平良町長は「街の活気と景観を悪化させるなど二次的な影響も発生している」と訴えた。

 要請書は、本部町を訪れる観光客数の増加や大型クルーズ船の入港を挙げ「交通量のさらなる増加に起因する町へのアクセス道路の交通混雑は、観光業だけでなく住民生活や社会経済活動への大きなマイナス要因となりうる」と強調。両道路の早期整備の促進を求めている。

 上原土木建築部長は「必要性を認識し、鋭意取り組んでいるところだ。早期整備を推進していきたい」、県担当者は「令和前半の完成を目指したい」との認識を示した。