元夫にDV被害者の住所通知 石垣市、手続き怠る


社会
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石垣市役所

 石垣市が元夫からドメスティックバイオレンス(DV)を受けて沖縄県外から転入してきた女性の支援に関する手続きを怠り、その結果、元夫に女性の現住所が通知されたことが28日、分かった。市は女性に謝罪し、和解した。

 市市民課によると女性は今年4月23日、加害者や第三者からの住民票の写しの交付などを拒否・制限する支援措置を市に申請した。市は前居住地の自治体にも女性が支援対象者だということを通知する必要があったが、連絡を失念。そのため前居住自治体から元夫に、女性の現住所が記載された行政文書が発出された。

 市は前居住自治体からの問い合わせで事態を把握し、女性に謝罪した。7月18日付で、市が女性に30万円を支払う内容の和解が成立した。元夫からの被害の報告はないという。

 内原英政市民課長は「私たちのミスで被害者には多大な不安と迷惑を掛けてしまい、改めて謝罪したい。マニュアルの見直しや二重・三重のチェックをすることで再発防止に努めたい」と述べた。