プレシーズンマッチ、キングス辛勝 苦しい展開を打開したのは…


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは29日、沖縄市体育館で昨季のB2王者、信州ブレイブウォリアーズとプレシーズンマッチ第2戦目を行い、71―65で勝利した。両チームは堅守から最後まで1点を争う試合となったが、最後まで気持ちを切らさなかったキングスに軍配が上がった。

 Bリーグ1部は10月3日に開幕する。キングスは5、6の両日、ホームでシーホース三河(中地区)との開幕戦を迎える。

古参の岸本奮闘、勝利引き寄せる

琉球―信州 第4Q、リング下に切り込んでシュートを決める琉球の岸本隆一=29日、沖縄市体育館(田中芳撮影)

 新旧の戦力を融合させ、しぶとい守備から1点を争う展開の中、最古参の岸本隆一が奮闘し、チームの勝利を引き寄せた。試合終了まで2分を切り、何度も1点差に迫られたが、岸本の3点弾で引き離し、素早いドライブからのシュートで勝負を決定付けた。岸本は「泥くさいことは自分が先頭に立ってやろうと思っていた。本能的に、感覚的にプレーできた」と確かな手応えをつかんでいた。

 前試合にも増して守備が激しくなった信州に、連係がとれずにタフショットを打たされた。第2Qは、9得点に抑えられた一方で17失点し、一時逆転を許してしまう。

 後半に入り、デモン・ブルックスの個人技や並里成のピック&ロールから再びリードする展開を作り出し、1点を先行して第4Qを迎えた。ミスマッチが生じる守備に苦しい展開が続いたが、岸本が厳しく相手にくらいつき、スチールからぐっと流れを手繰り寄せて見せた。ブルックスは「これからは、もっと我慢強くプレーしていきたい」と意気込む。岸本は「全員がチームファーストに動いていた。レベルアップできる方向性が見えた」と新シーズンへの収穫を語った。

(喜屋武研伍)