コラソン開幕5連敗 トヨタ紡織九州に21―24


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは31日、県立武道館でトヨタ紡織九州と今季第5戦を行い、21―24で惜敗した。開幕5連敗となったが、尻上がりにチーム力が高まり、最後まで接戦に持ち込めた内容だった。

 クロスの動きを起点に仕掛ける紡織に対し、コラソンはサイド勝負の守備で構えたが、相手バックプレーヤーとポストに動きに対応が遅れ、中央から失点して先行された。それでも、GK内田武志の好セーブや棚原良の攻守の活躍もあって後半はギアが上がり、同点から接戦へ。しかし、勝負どころで相手スコアラーの個人技に押され、振り切られた。

 次戦は7日、福井県の北陸電力福井体育館フレアで北陸電力と対戦する。

明暗分けた小さな差

琉球コラソン―トヨタ紡織九州 後半、守備を突破しゴールを決める琉球の中川智規=31日、那覇市の県立武道館(大城直也撮影)

 前半に3―10と劣勢に立たされたが、棚原良のカットインやパスカットからの速攻で一気に立て直したコラソン。後半は守備で相手攻撃の足を止め始めたことで接戦に持ち込んだ。

 棚原や東江太輝らベテランが相手守備を崩したところに、初スタメンの中川智規が飛び込んで得点し「歓声を浴びて気持ちよかった」と勢い付く。17―17の同点にすると、相手の素早いリスタートにも対応するなど対策も現れた。

 ただ小さな差が積み重なった。1点を争う勝負どころ。サイド勝負の守備だったが、相手バックプレーヤーに失点を許す。一方で、けが人続出により攻守で負担が増えた棚原の足が止まり、攻撃の連動性が低下。単発な攻撃が続き、決定的な打開策が見つからなかった。「勝てる試合だったが足が止まった。自分がもう少し動いて点を決めていれば」と棚原は反省しきりだった。

 昨季の開幕戦から勝利が遠のくコラソンにとって、つかみかけた勝利を逃したのは痛手。ただ、開幕戦で存在感を見せた村田龍に続き、中川も戦力になるなど練習生からはい上がった新戦力の台頭がチームの伸びしろになりそう。主将の石川出はこの試合の接戦を糧に「次は必ず勝利します」とファミリアに誓った。

 (嘉陽拓也)