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【島人の目】小さな行動の積み重ね

 ドイツのスーパーなどで買い物をしていると、最近はレジで最後にレシートが必要かどうかを問われる。必要だと答えると店員がボタンを押して印刷するが、いらないと言うと紙は節約される。

 先日、レジでレシートがいるかどうかを聞かれた前の客が「買った商品の値段は今(レジの画面で)確認できたし、レシートの紙も大事な資源。こういうちょっとしたところから環境への意識を持っていかなきゃいけない」と言って断るのを聞いた。小さな紙にそこまでアピールすることだろうかと思い、意識の高さを出す人に対してあえて拒否するような、どこか引いた自分がいた。

 けれどその場面は私の頭の中にこびりついて、その後レジに並ぶといつも思い出して考えるようになった。そして別の店でも買い物を続けるときや、後の返品の可能性がある場合以外は「必要ないです」と断るようになった。

 最近は一般のスーパーも野菜や果物を入れるために備えている薄いプラスチック袋を撤去し、軽量のネット素材で繰り返し使える袋を販売したり、分解可能な袋に代えたりするなどして環境への配慮を打ち出している。

 環境問題は学校などでも取り組まれていて、毎朝子どもに持たせる軽食の弁当にプラスチックを使わないよう、先生からの手紙があった。ひとりひとりの起こす小さな行動、その積み重ねが明日を変えると思う。

 (田中由希香ドイツ通信員)