大人の社会にもある「いじめ・嫌がらせ」 労働相談で過去最多の690件 18年度の沖縄県内


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 沖縄労働局(福味恵局長)は8月30日、2018年度に県内6カ所に設置する総合労働相談コーナーに寄せられた民事上のトラブルである「個別労働紛争」の相談件数のうち、「いじめ・嫌がらせ」に関する相談が690件と最も多く、2001年の統計開始以来、過去最多だったと発表した。

 労働相談コーナーに寄せられた全体の相談件数は、前年度比4・3%増の計8929件。相談内容のうち「個別労働紛争」が同23・1%増の2493件、「法令・制度の問い合わせ」が4964件、「法施行事務」は1908件だった。

 個別労働紛争の内訳を見ると、「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は690件で、相談件数の27・7%を占めた。

 次いで「解雇」が352件(14・1%)、「自己都合退職」が348件(14・0%)、「退職勧奨・雇い止め」が260件(10・4%)などと続き、3分類を合わせた離職に関する相談は、約4割に上った。

 福味局長は記者会見で、パワハラに関する相談が増加している要因について「いじめや嫌がらせを受けた時に、我慢する必要はないという意識が高まってきたことも要因の一つだろう」と分析した。

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 総合労働相談コーナーは労働局や那覇、沖縄、名護、宮古、八重山の労働基準監督署内に設置され、さまざまな労働相談に専門の相談員が対応する。労働局の相談コーナーは(電話)098(868)6060。