韓国人消防官と日本人観光客が連携し、沖縄旅行中の中国人の命救う 感謝状贈呈へ


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 那覇市消防局は2日までに、6月に那覇市のドン・キホーテ国際通り店地下1階フロアで、胸の痛みを訴えた後、急に倒れた中国人観光客の男性を的確に救助したとして、沖縄旅行中で偶然通りかかった韓国人の男性消防官2人に感謝状を贈呈することを決めた。

 消防官2人はドン・キホーテの従業員が持ってきた自動体外式除細動器(AED)を稼働させ、中国人男性に電気ショックを与えて蘇生に一役買った。中国人男性は那覇消防の救急隊が到着した後、心拍と呼吸が再開し、病院へ入院後に後遺症もなく退院した。

 また、愛知県から訪れた観光客の女性(27)は迅速な119番をしたとして、感謝状を郵送した。AEDを韓国人消防官に渡し、救急隊を現場まで誘導したドン・キホーテの従業員数人も近く、表彰する予定だ。

 那覇消防局中央消防署は「尊い人命を救った功績は大」などと表彰理由を挙げた。

 救助に携わった韓国人消防官は韓国南部の消防本部に勤務するという。2人は感謝状の贈呈に同意しており、那覇消防は伝達方法を調整している。照屋雅浩署長は「命を助ける行為は非常に尊いことだ。おこがましいかもしれないが、日韓の険悪なムードが少しでも改善してくれればいい」と話した。【琉球新報電子版】