給食異物混入、小中は5年で3倍に 18年度は75件、ビニール類が最も多く 那覇市


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 沖縄県那覇市立小中学校53校の給食への異物混入が過去5年間で3倍近くに増えている。2014年度は27件だったが、18年度は75件に上った。市教育委員会は要因について「ささいな物も含め、報告を徹底させるようになったためではないか」とみている。

 このうち、健康被害の恐れがあり県教育庁に報告した事例は18年度10件、17年度9件、16年度9件。15年度以前の件数は「すぐには確認できない」としている。健康被害の報告はない。

 18年度に児童生徒が異物を口に入れた事例は2件。異物の内訳はビニール類・化学繊維が最も多く21件。健康被害の恐れがある物に分類される金属類4件、プラスチック類3件だった。

 53校のうち15校は学校独自に給食を提供している。残り38校は市の給食センター12カ所(うち8カ所は調理を業務委託)が給食を提供している。市教委は「異物混入を減らすために衛生管理の意識付けを徹底させる」としている。

 市教委によると、07年の小中学校のマニュアルでは健康被害の恐れのある異物混入に関しては全保護者に報告することになっているが、現場に徹底されているかは「疑問もある」という。「ホームページでの公表も含め見直しを検討する」としている。