最新設備導入し緑豊かな空間創出 県提出の「配慮書」からみる北部テーマパークとは…


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 「ジャパンエンターテイメント」(那覇市、加藤健史社長)がオリオン嵐山ゴルフ倶楽部で計画するテーマパークは、北部地域の自然を活用して、最新技術を導入して他施設と異なる空間の創出を目指す。ジャパン社が県などに提出した「計画段階環境配慮書」では「亜熱帯・沖縄の魅力ある自然環境を生かしたテーマパークへ(ゴルフ場を)再整備する」と強調した。北部の新たな観光拠点形成に向けて、今後は作業が本格化する。

 計画には飲食やイベントスペースが入る施設の整備が盛り込まれており、敷地内の各所には森林の配置を予定する。配慮書には「緑豊かな空間の創出を図る」「自然度の高い樹林地は可能な限り保全する」など、施設の緑化計画が示された。関係者によると、自然の中を巡るようなアトラクションの設置も想定されているという。

 新たなテーマパークの完成で、沖縄美ら海水族館(本部町)に集中する観光客を北部の他地域に誘導し、滞在時間の長期化につながるとみられている。

 北部経済全体の活性化への期待が高まる一方で、周辺地域の生活に与える影響は現時点で見通せない。地元の関係者からは詳細な情報の提供を求める意見も上がっている。

 ジャパン社は今帰仁村や名護市、本部町の住民を対象に説明会を実施する予定で、計画への理解を求める。

 自然体験が楽しめる施設は県内各所に立地しており、北部に完成予定のテーマパークがどのように独自性を出すか注目が集まる。ジャパン社は2024年末から25年初めごろの施設開業を視野に入れて、環境影響評価(アセスメント)などを進める。