きょう先島暴風 台風13号 あす久米島、本島接近


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香
台風接近に備えて陸揚げされ、ロープで固定される船=4日午後、宮古島市平良

 強い台風13号は4日午後9時現在、宮古島の南約210キロをゆっくりと東北東へ進んでいる。沖縄気象台によると、今後発達しながら北寄りに進み、宮古島地方は5日明け方、石垣島地方も同日昼前ごろ暴風域に入る見通し。先島諸島では長時間の暴風や高波、高潮に厳重な警戒が必要だ。

 気象台によると、台風が先島諸島にかなり接近するのは、八重山地方が5日昼前、宮古島地方が同日昼すぎ。久米島と沖縄本島地方には6日未明から明け方に最接近する見通し。

 4日午後9時現在、台風の中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。中心から半径90キロ以内は風速25メートル以上の暴風域で、東側330キロ以内と西側220キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。

 5日午前9時には勢力を維持したまま宮古島の南約90キロに達し、半径170キロ以内が暴風域になる見通し。

 5日の予想最大風速(最大瞬間風速)は宮古島地方40メートル(60メートル)、八重山地方25メートル(35メートル)、久米島25メートル(35メートル)、本島地方23メートル(35メートル)。波の高さ宮古島地方10メートル、本島地方8メートル、八重山地方6メートル。雨は6日午前0時までの24時間に、宮古島地方では180ミリと見込まれている。

■宮古・八重山地域、台風対策追われる
 【宮古・八重山】台風13号の接近に備え4日、宮古島市や石垣市内では船を陸揚げしてロープで固定する様子が見られた。空と海の便にも既に大きな影響が出ており、宮古空港では欠航で空席待ちをする観光客などの姿も見られた。台風の接近に伴い、宮古空港は5日の全便欠航が決定し、同日は終日閉館する。

 平良港では、多くの漁船が陸揚げされてロープで固定された。前日で台風に備えていたというマリンレジャー関係者の40代男性は「ちょっと台風が多い気がする。マリン関係は台風が接近するだけで数日動けなくなるので、売り上げ的な部分でも厳しい」と苦笑いした。

 石垣島と周辺離島を結ぶ船舶は4日、全便欠航し、いつもは多くの観光客らでにぎわう石垣港離島ターミナルも閑散とした。東京から夫婦で八重山観光に訪れた大木貴洋さん(47)=会社員=は「2日間かけて竹富島と西表島、黒島に行く予定だったが予定が狂ってしまった。写真が趣味だが、天気も悪く撮影できないので残念だ。仕方がないので、石垣島の屋内で楽しめる場所を探したい」と話した。