遺骨返還原告団 百按司墓を参拝 北部で合宿、調査兼ね


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 昭和初期に今帰仁村の百按司(むむじゃな)墓から人類学者が持ち出した遺骨の返還を求め、遺骨を保管する京都大学を提訴した琉球遺骨返還請求訴訟の原告団(団長・松島泰勝龍谷大教授)が7日、同墓を参拝した。原告団を支援する「琉球人遺骨返還訴訟を支える会」の会員らとともに計40人余が線香を上げて手を合わせ、訴訟の経過を報告した。

 参拝は原告団が7~9日に本島北部で実施する研修合宿の一環で、弁護団による現地調査を兼ねた。参拝後は今帰仁村内で交流会を開いた。8、9の両日は拡大弁護団会議を開いて訴訟の進行について議論する。

 松島団長は「京都大学が遺骨に関する情報を公開しない中で、遺骨返還を実現するために市民の間で情報を共有したい。日本の植民地主義を問い、琉球の先住民族としての権利を訴えていく議論をさらに深めていきたい」と述べた。