ハンドボールの第14回八重瀬町長杯争奪・第39回県中学秋季大会は7日、八重瀬町東風平運動公園体育館で行われた。男女ともに神森が優勝した。男子は神森が31―24で仲西を制し、6年連続15度目の優勝を果たした。女子は神森が後半で仲西を引き離して25―20で競り勝ち、3年ぶり12度目の栄冠を手にした。
神森と仲西の決勝は、互いに2点差以上の開きが出ない拮抗した展開が続いたが、後半に試合が動いた。16―14の場面で多和田真尚コーチが「どんどんスピードに乗っていこう」と手を叩いてハッパを掛けると、打てば響くように快進撃が始まった。
流れを引き寄せたのは前半で途中出場した左サイドの前里玲衣だった。センター伊禮姫雅から左バックの仲本凛、前里にパスが渡る。前里はフェイントで抜いてシュートし、17点目を決めた。
仲西がタイムアウトを取ったが、多和田コーチが「このまま引き離していこう」と話す。チームは勢いに乗り、持ち味の守備からの速攻が機能して20―14へと一挙に引き離した。
ベンチからの声掛けにコート上の選手も連動し、チームが活気づいた。伊禮は「チーム全員が一体になって力を合わせていた」と振り返った。
直近の大会での浦西戦は横一線守備のスペースを突かれて敗れた。悔しさをバネに守備の当たりを強化し、カバーも速める練習をひたすら積んできた。準決勝で浦西に大差でリベンジし、決勝も堅守が勝因の一つとなった。伊禮は「一つ乗り越えた。次はセットプレーを強くしたい」と前を向いた。
多和田コーチは「培ってきた個々の力が発揮されたが、まだスタートしたばかり」と、次の大会に向けて守備からの速攻に磨きをかける。
(古川峻)
※注:伊禮姫雅の「禮」はネヘン