命名札専用アルバム考案 宮平さん「大切な沖縄の文化残したい」


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
「命名BOOKS」のイメージ画像

 赤ちゃんが生まれた時に配る「命名札」を思い出として形に残そうと、東京で役者として活動する宮平安春さん(35)=浦添市出身=が命名札をファイルするアルバム「命名BOOKS」を考案した。「祖父や親戚の家で自分の命名札を見つけるとすごくうれしかった」。その思いを娘の安珠ちゃん(1)にも感じてほしいと願う宮平さん。アイデアには父親の愛があふれている。

命名札のアルバム「命名BOOKS」を考案した宮平安春さん=浦添市牧港

 きっかけは2017年11月。娘の安珠ちゃんが生まれ、生活する東京や、妻の珠美さん(38)の出身地愛知県で命名札を配った際、珍しがられながらも、とても喜ばれた。親族や友人らとのつながりの大切さも実感。命名札を強く意識するようになり「アルバムとして見返せるよう手に取れるアナログな形で残したい」と思いついた。
 宮平さんは役者として舞台や映画、テレビドラマに出演しており、半年前に舞台のプロデューサーが主催する企画講座に参加した。受講の一環で命名札に関して県内の友人ら100人にメールでアンケートすると、やり場のない命名札の多くが破棄されている実態が判明した。「このままでは命名札という文化がなくなるのでは」と考え、構想を具体化させた。
 構想は最終段階を迎え、20枚が入るA4サイズ、50枚が入るA3サイズの2種類を作成する方向で固まった。いずれも台紙を追加することで収容量も増やすことができ、初回は合計300部を作成する予定だ。
 アルバムは実用新案として申請中。価格は未定だが、単価を下げるためクラウドファンディングで資金調達をしており、13日現在、目標金額の45%に達した。「命名札はただの紙じゃない。大切な沖縄の文化を残したい」。子を思う宮平さんは夢を語る。
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