新城(コザ)が個人形V 全国総体の悔しさ糧に圧巻演武


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 空手道の第36回県高校選手権は14日、宜野湾市の普天間高校で行われた。個人形男子は新城志(コザ)が24・8点で優勝した。同女子は新屋乙葉(前原)が24点で頂点に立った。個人組手女子は辺土名香穂(沖縄尚学)が、同男子は當山晃生(浦添)が栄冠をつかんだ。

肉体改造でパワー増す

男子個人形決勝 気迫のスーパーリンペイを見せ優勝した新城志(コザ)=14日、宜野湾市の普天間高校体育館(田中芳撮影)

 男子個人形で新城志(コザ)が圧巻の演武で2位に1・6点差をつけ優勝した。全国総体で1ラウンド敗退した悔しさを糧に、猛稽古を積んで挑んだ大会。「全国よりいい形が打てた」と成長を実感し、ほっと一息ついた。

 「全国は見せ方、パワー、スピード、極め、筋力も全てで足りなかった」。総体後は肉体改造から取り組んだ。腹筋、胸筋、腕の筋肉をローテションで毎日痛めつけた。部活後は汗がしみ込んだ胴着など約10キロの荷物を背負い道場まで歩き、足腰を鍛えた。大会1週間前から道場で父の考弘さんに付きっきりで見てもらい「キツい練習をやり込んで自信をつけた」。

 高校1年生の時から本番は緊張で震えたが、今大会は肩の力が抜けていた。予選のセーパイは出だしの極めから「ビシッと決まった」。決勝はスーパーリンペイ。総体の時より呼気が鋭く、足運びの緩急や突きの力強さが増していた。「筋トレでパワーが増し、足の推進力がついた」と成果に納得していた。

 「県大会で勝つのは当たり前」と見据えるのは再び全国の舞台だ。10月の県新人大会と九州大会は「ぶっちぎりで優勝する」と言い切った。

 (古川峻)