池城・仲村に敵なし 茨城国体・団体ビーチバレー優勝 初の栄冠で見せた2人のプレーは…


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少年男子決勝 沖縄―島根 ブロックに跳ぶ仲村英治(左)、池城浩太朗=16日、茨城県の大洗サンビーチ特設会場(提供)

 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」は16日、茨城県内各地で会期前競技を行った。大洗サンビーチ特設会場ではビーチバレー少年男子決勝が行われ、池城浩太朗・仲村英治ペア(西原)が2―0で藤原・江隅ペア(島根)を圧倒し、頂点に立った。ことしから少年の部は正式競技となり、初の栄冠を手にした。

◆沖縄の強風、2人の力に

 第2セット、20―14のマッチポイント。池城浩太朗が高く上げたアンダーハンドパスを仲村英治が全力で振り抜く。ボールがラインぎりぎりに落ちると、2人は両手で大きくガッツポーズ。見守っていた浜川直洋監督や関係者から一気に歓声が上がった。
 1セットマッチだった予選の2試合を含め、全7試合で1度もセットを落とさない無傷の完全優勝だ。2009年に準優勝を経験している浜川監督は「要所で決める技術力の高さがあり、終始冷静にプレーしていた」と評価した。
 強風が吹き荒れる悪天候の中での決勝だった。グッドサイド(風下)では強力なフローターサーブで相手を崩す。バッドサイド(風上)ではしぶといレシーブでつなぐ。全身を使ったアンダーパスで相手コート奥深くに返して揺さぶるなどバリエーション豊富な攻めで圧倒した。
 ここ3週間の週末は西原きらきらビーチで練習した。強風が吹き、風向きが変わりやすい地元の環境で調整できたことも強さにつながった。
 西原高バレー部でエースアタッカーとして活躍する2人。次は全日本高校選手権(春高バレー)出場を目指す。「この日本一の気持ちをもう一度、春高でも味わいたい」と思いを重ね合わせた。

<用語>ビーチバレー

 砂浜の上で1チーム2人でプレーする。インドアバレーに比べてコートは1メートル狭く、試合は21点の2セット先取(3セット目は15点)で勝敗を決める。風や日差しなどの影響が大きいため、両チームの点数の合計が7の倍数になるとコートチェンジを行う。アタックの際のフェイントは禁じられ、ブロックタッチは1タッチとカウントされる。1997年の国体から公開競技などで導入され、2017年に正式競技採用。五輪では96年のアトランタから正式種目となった。