コラソン善戦も9連敗 後半戦へ手応えつかむ


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琉球コラソンートヨタ車体 前半、強烈なシュートを放つ琉球コラソンの石川出(中央)=23日、豊見城市民体育館(喜瀬守昭撮影)

 日本ハンドボールリーグの琉球コラソンは23日、豊見城市民体育館でトヨタ車体と今季第9戦を行い、善戦したが20―23で競り負けた。開幕から9連敗となった。前半から素早いけん制をかけた守備でトヨタ車体を抑えつつ、攻撃ではポストをうまく絡めた攻撃で互角の戦いに持ち込んだ。ノーマークシュートが決まらない課題もあったが、今季初のフル出場したGK石田孝一が好セーブを連発。最後のとりでとして大車輪の活躍を見せたが、チームは残り2分弱で3連続失点を許し、初勝利を逃した。

 トヨタ車体の伊舎堂博武(興南高―早稲田大出)は2得点の活躍だった。

 次戦は28日、岩手県の花巻市総合体育館アネックスでトヨタ自動車東日本と対戦する。

 苦しい連敗の中で徐々に調子を上げてきたリーグ9位のコラソンが、同5位のトヨタ車体と大接戦を繰り広げた。攻守でオーソドックスに戦うトヨタ車体に対して、コラソンは素早いけん制を絡めた守備で流れをつくると、ポストも絡めた意表を突く攻撃で互角の展開を続ける。ノーマークシュートの精度の低さは課題として残ったが、リーグ後半戦へ光が見える内容となった。

 守備陣がサイドシュート勝負に持ち込むと、GK石田孝一がスーパーセーブを連発。「分析し、誘って止めることができた」と、ベテランの活躍にベンチも観客も大盛り上がりだった。

 不調が続いた石川出がスタメン出場したことで、棚原良や東江太輝のプレーの幅が広がり、ポストの連基徳のアシストが生まれた。

得点源が分散すると、石川が「主将としてプレーで責任を取る」とブラインドシュートを相手ゴールに突き刺した。

 堅守を維持したが、サイドシュートなどの精度が上がらず得点は伸び悩んだ。上位チームとの差は残るが、石川は「反省点がはっきりした内容」と修正点は絞られている様子。次戦からアウェー戦が続く。リーグ参入以来いまだ勝利のない大崎電気とも対戦するため、東長濱秀作監督は「自分たちがやってきたことを証明したい」と明るい声で語った。
 (嘉陽拓也)


▽男子
トヨタ車体(6勝1分け3敗)
23―20(11―9,12―11)
琉球コラソン(9敗)

守備は徹底できた

 東長濱秀作(コラソン)の話 勝ちたかった。タフな試合の中、前半最後に監督としてコントロールできず、交代ミスで東江太輝が2分間退場した差が出たのが残念。前回対戦時より逆速攻の失点も減り、GKもセーブ率を上げてくれた。守備は徹底できたが、あとはいかに得点機に点を取れるかが重要になる。