「沖縄・辺野古から考える、私たちの未来」 玉城知事が著書出版


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 【東京】玉城デニー知事はこのほど、今年4月の早稲田大での講演内容に加筆した本「沖縄・辺野古から考える、私たちの未来―多様性の時代と民主主義の誇り」(高文研)=写真=を出版した。反対の民意を顧みず辺野古新基地建設強行を続ける政府の姿勢に対しても改めて批判している。

 早稲田大での講演は4月25日。講演とその後の質疑応答を含めて再構成した。今年6月23日の沖縄全戦没者追悼式での知事の平和宣言や、米軍基地を巡る誤った言説について県が作成したパンフレットの内容も併せて掲載している。

 選挙や県民投票で辺野古新基地建設に反対する沖縄の民意が繰り返し示されているにもかかわらず、工事を強行する政府の姿勢に「どこを切っても『不』民主主義、『非』民主主義。そうとしか思えない状況がずっと続いている」と指摘した。

 安全保障は日本全国の問題だと強調し「自分のこととしてこの状況を捉えていただき(中略)共に声を上げていただきたい」と県外の人々に呼び掛けた。日米地位協定の抜本的な見直しも重ねて求めた。税別1200円。県内書店には10月初めに並ぶ予定。