10月1日の消費税10%への引き上げが迫った最後の週末、県内の大型店舗では日用品やアルコール飲料などをまとめ買いする客の姿が見られた。「車に載るだけ買う」と駐車場と売り場を何度も往復したり複数店をはしごしたりする客もいた。一方、増税後のポイント還元などに期待し「いつもの買い物」と淡々と品定めする人もいた。
地元客や観光客でにぎわう大型商業施設サンエー那覇メインプレイス。家電や化粧品を買い求める客が多かった。また、紙製品はどんどん買い物かごに吸い込まれ、従業員らが慌ただしく補充していた。
同店に買い物に来た金城俊子さん(71)=豊見城市=は「洗剤とか保存できるものは車に入るだけ買う。1回では無理だから往復する」とメモを片手に売り場を回っていた。
ディスカウントショップのビッグワン那覇店は9月に入り、ペットフードなどペット関連商品の伸びが顕著で、前年同月比で約2倍になった。家電はテレビや炊飯器などが好調で同2~3割増えた。ビール、発泡酒、酎ハイなど酒類も伸びている。
10月以降に予想される反動減に対して比嘉毅店長は「ポイント還元制度もあるので、一定の売り上げは見込める」と話した。
新都心で買い物をしていた会社員の大城明さん(51)、智子さん(52)夫妻=那覇市=は増税を見越してテレビと電子レンジを買い換えた。ただ日用品などは買いだめしていない。明さんは「増税後はディスカウントショップに期待している」と笑った。