「非常に危険」 宮古島への陸自弾薬庫配備の問題点とは… 軍事評論家の小西誠氏が解説


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自衛隊基地や弾薬庫運営について見解を述べる軍事評論家の小西誠氏=28日、宮古島市平良のJAおきなわ宮古地区本部大ホール

 【宮古島】宮古島への陸上自衛隊配備を巡り、宮古島市城辺の保良鉱山へ建設が予定されている弾薬庫に反対する住民集会が28日、市平良のJAおきなわ宮古地区本部大ホールで開かれた。約100人の市民らが集まり、保良地区の現状報告や自衛隊弾薬庫運用に関する講演に耳を傾けた。また、保良鉱山への弾薬庫強行配備計画の撤回を求める決議文も採択した。

 自衛隊基地や弾薬庫の運用について講演した軍事評論家の小西誠氏は、火災が発生した際の弾薬庫の保安距離について説明。防衛省が爆薬量・火薬量の規模を明らかにしておらず「保安距離が分からない状態で、防衛省が『守る』と主張していても説得力はない」と主張した。また、小西氏は部隊規模などから想定して独自に概算した火薬量が13トン、保安距離は380メートルとし、弾薬庫建設予定地の保良・七又地域が共に危険な距離にあると指摘した。さらに保良の弾薬庫が地下トンネルではなく、地上型で設計されていることにも疑義を呈し「非常に危険だ」などと話した。「保良住民・弾薬庫反対!住民の会」の下地博盛共同代表らの現地報告、沖縄平和運動センターの山城博治議長の講演などもあった。大会の最後には「逃げ場のない小さな宮古島の中で、常に大爆発の危険を伴う爆薬庫など絶対に建設させてはならない」として、配備計画の撤回を求める決議文を採択した。