学校認定、場づくり、条例制定… 沖縄らしいSDGsで多様な提言


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グループに分かれて意見交換する県民円卓会議の参加者ら

 「インパクトのある名称で県条例を」―。SDGs普及推進のための県民円卓会議では、参加者から県民にSDGsを浸透させるための多くの提言があった。沖縄海邦銀行の新垣国広さん(48)は「SDGsが始まる前から、既に持続可能な開発のために頑張っている民間の人たちがいる。SDは『既に』、Gは『頑張っている』、sは『さー』で、『既に頑張っているさー条例』を制定してほしい」と訴えた。

 男女共同参画の実現を目指す「県女性の翼の会」の団員として、台湾研修から戻ったばかりだという漫画家の山田マドカさん(39)は「積極的にSDGsに取り組む学校を『SDGs未来小学校』として県が認定するなどして、学校を巻き込むべきだ。教育で意識付けができる」と提案した。

 SDGsが掲げる「共生社会」に対し、地域でまちづくりに取り組む参加者からも具体的な提言もあった。那覇市民協議会の田中洋人さん(53)は「現代はSNSで『つながり』がある時代だが、表層的だ。グループ活動や地域活動の橋渡しができる人や、集まることのできる場所づくりが必要ではないか」と述べた。

 持続可能な開発に関する国連での研修に参加したというスローフード琉球の北林大さん(30)=宜野湾市=は「気候変動など、世界で問題になっている課題への対応なども県への政策提言に盛り込んでほしい」と訴えた。