不明者66人、再建半ば ハワイ火事1カ月 海で追悼行事


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ラハイナ共同】少なくとも115人が死亡した米ハワイ州マウイ島の山火事は8日、発生から1カ月を迎えた。一時は千人超とされた行方不明者数について、グリーン州知事は66人に減ったと明らかにした。死者のうち50人以上の身元が判明していない。被害が大きかった島西部の観光地ラハイナでは立ち入りが規制されており、再建のめどは立っていない。
 この日、ラハイナのビーチでは被災者ら数百人が集まり、サーフボードで沖合に繰り出し死者を追悼する伝統儀式「パドルアウト」に参加した。
 学校や教会などに置かれた避難所は既に閉鎖されたが、州によると、6日時点で約5900人がホテルに身を寄せる。学校の被災などで児童や生徒約3300人が転校を余儀なくされ、地元メディアによると、一部は登校を再開できていない。
 陸上での捜索活動は8月末に終了。住民の中には火や煙から逃れようと海に飛び込んだ人もおり、海での捜索が続く。
 ラハイナの焼失地域では環境保護庁が、がれきに残る有害物質の除去を進めており、住民は立ち入れない。グリーン氏は完了には3~4カ月かかるとの見通しを示した。
米ハワイ州マウイ島ラハイナ沖で、伝統儀式「パドルアウト」に参加する人たち=8日(岡崎友子さん提供・共同)