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震災遺構荒浜小 来館50万人 仙台 河北新報 提供


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東日本大震災の遺構として一般公開されている仙台市若林区の旧荒浜小の来館者数が8月29日、50万人を超えた。2017年4月30日の開館から約6年4カ月で達成した。
 節目の来館者は、太白区の長町南小(児童676人)の5年生111人。総合的な学習の時間で訪れ、津波が押し寄せた爪痕が残る教室や廊下を見て回った。スタッフから児童や教職員、住民ら計320人が屋上に避難し、救助された当時の様子などを聞いた。
 伊東栞さん(11)は「津波の威力を示す展示室が印象に残った。津波が来た時にどのように逃げればいいかを学んだ」と話した。
 市によると、22年度の来館者数は10万612人で、年間で初めて10万人を突破した。
 市防災環境都市推進室の田中智洋担当課長は「荒浜小は震災の脅威を伝える役割を果たしてきた。震災を知らない若者に訪れてほしい」と期待した。
 鉄筋コンクリート4階の荒浜小は約4.6メートルの津波で1、2階が浸水した。16年3月に閉校し、震災遺構となった。