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モロッコ地震死者2497人 捜索活動、時間との闘い


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【マラケシュ共同】北アフリカ・モロッコ中部で8日深夜に起きたマグニチュード(M)6・8の地震で、内務省は11日、死者が2497人、負傷者が2476人に上ったと発表した。11日深夜(日本時間12日朝)で不明者の生存率が著しく下がるとされる「発生後72時間」となる。被災地での捜索活動は時間との闘いになっている。
 震源地の中部ハウズ県など山間部で広範囲に大きな被害が出た。簡素な造りの多くの住宅が倒壊したほか、道路が寸断された場所もあり、軍などの救助活動は難航。シャベルや素手でがれきを掘って不明者を捜す住民らもいる。犠牲者数はさらに増える可能性がある。
 内務省は10日、救助隊派遣を申し出たスペイン、カタール、英国、アラブ首長国連邦(UAE)の4カ国の支援を受け入れると発表。旧宗主国フランスなど各国が支援の用意を表明しているが、内務省は「現場のニーズを慎重に検討した。調整不足は逆効果となる」と説明した。欧州メディアによると、フランス人の死傷者も出た。
 余震も続いており、8日の地震でひびが入るなどした住宅の倒壊を恐れ、路上や車の中で寝泊まりする人もいる。
 米地質調査所(USGS)は18・5キロとしていた震源の深さを26キロと修正した。
崩壊した建物の近くを通る人=10日、モロッコ中部(ゲッティ=共同)