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モロッコ 死者2900人超 地震発生72時間、捜索難航


モロッコ 死者2900人超 地震発生72時間、捜索難航 崩れた自宅のがれきの中から家財を捜す男性=11日、モロッコ中部(ゲッティ=共同)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【マラケシュ共同】北アフリカ・モロッコ中部で8日深夜に起きた地震で、国営テレビは12日、内務省の話として、死者が2901人になったと伝えた。負傷者は5530人。11日深夜(日本時間12日朝)で不明者の生存率が著しく下がる「発生後72時間」が経過した。被災範囲は広く、山岳地帯のため、捜索活動は難航。生存者の救出は難しくなりつつある。
 被災地では外国救助隊の活動が本格化。山中に点在する村や集落に通じる道は土砂崩れや落石で寸断され、孤立したところもある。行方不明者数は明らかになっておらず、死傷者数はさらに増える恐れがある。
 アハヌッシュ首相は11日、地震を巡る政府の会議で「救助活動と危機対応の迅速化を図る」と強調。住居を失った被災者への補償にも言及した。
 政府は救助隊派遣を申し出たスペイン、カタール、英国、アラブ首長国連邦(UAE)の支援受け入れを発表している。被害が大きい震源地の中部ハウズ県では11日、スペイン隊がテントを張るなど活動を進めていた。
 地震の被害が出た中部マラケシュでは10月に国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会が予定され、ロイター通信は、政府が予定通り開催したい意向だと伝えた。
崩れた自宅のがれきの中から家財を捜す男性=11日、モロッコ中部(ゲッティ=共同)