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バイデン氏次男起訴 大陪審 銃購入時に虚偽申告


バイデン氏次男起訴 大陪審 銃購入時に虚偽申告 バイデン大統領(右)とハンター氏=6月、米ワシントン(AP=共同)
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 【ワシントン共同=高木良平】米東部デラウェア州の連邦大陪審は14日、銃を購入した際に薬物使用について虚偽の申告をした罪で、バイデン大統領の次男ハンター氏(53)を起訴した。米主要メディアによると、現職大統領の子が起訴されたのは史上初めて。
 ハンター氏はバイデン氏の影響力を利用して中国の企業から多額の報酬を受け取った疑惑も持たれている。
 野党共和党のマッカーシー下院議長は民主党のバイデン氏の弾劾訴追に向けた調査を開始するよう下院委員会に指示し、追及を強めている。再選を目指す2024年大統領選に影響が出るのは確実とみられる。
 起訴状によると、ハンター氏は18年10月12日、デラウェア州で拳銃を購入した際、自身の違法薬物の使用や薬物依存を申告せず、取引を記録した書面にも依存状態ではないと虚偽の記載をした。同月12~23日ごろ、銃を違法に所持したとされる。
 ハンター氏は当時、コカイン中毒に苦しんでいたと認めている。起訴された三つの罪全てで有罪となれば最長25年の禁錮刑を言い渡される可能性がある。
 ハンター氏は今年6月、銃所持と税金未納の疑いで訴追された。税金未納を認めれば、銃所持について条件付きで起訴しないとの内容で司法取引が進められたが、7月にデラウェア州の連邦地裁が「合憲性に懸念がある」と指摘し、不成立に終わった。ガーランド司法長官が8月にワイス氏を特別検察官に任命。ワイス氏は今月6日、連邦大陪審に起訴を求める方針を明らかにしていた。
 ハンター氏の弁護士は、ハンター氏が法律を犯してはおらず、起訴は検察側との合意に反しているとして、法廷で争う姿勢を示した。
バイデン大統領(右)とハンター氏=6月、米ワシントン(AP=共同)