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イランサイバー攻撃激化 MS社 各国企業に注意喚起


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】米マイクロソフトは14日、イラン政府系のハッカー集団が2月以降、衛星や防衛、製薬分野の各国企業・団体に対し、サイバー攻撃を激化させているとして注意喚起した。米CNNテレビは、ハッカー攻撃によって窃取した企業機密を、イラン国内の産業基盤増強のために利用する意図があるとの見方を伝えている。
 核開発の拡大を強行するイランは国際社会の経済制裁下にあり、軍事関連の物資調達が困難なほか、外国からの医療品輸入も滞っている。
 イラン政府が苦境の打開に向け、不正なサイバー攻撃への依存を強めている可能性もありそうだ。
 マイクロソフトによると、ハッカー集団は「ピーチ・サンドストーム」と呼ばれ、米国や各国の計数千の企業・団体にサイバー攻撃を実施した。ひとたび電子メールアカウントに侵入が成功すると、相手には察知されない巧妙な方法で機密情報を窃取していた。日本が対象となっているかは不明。
 ハッカー集団のサイバー攻撃は、イラン時間の日中に集中。イスラム教国のイランで週末に当たる木、金曜には活動量が激減していたという。