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アゼルが攻撃、死者32人 係争地 停止合意、代表会談へ


アゼルが攻撃、死者32人 係争地 停止合意、代表会談へ アゼルバイジャン・ナゴルノカラバフ、アルメニアなど
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 旧ソ連アゼルバイジャンの国防省は19日、隣国アルメニアとの係争地ナゴルノカラバフの2カ所で地雷が爆発し治安部隊職員ら6人が死傷したと発表した。アルメニア側の仕業だとして「限定的な対テロ作戦」を開始。タス通信によるとアルメニア当局者は20日、アゼルバイジャン軍の攻撃で32人が死亡したと述べた。負傷者は200人以上という。
 アゼルバイジャン国防省は20日、ナゴルノカラバフの軍事行動を現地時間の同日午後1時(日本時間同6時)から停止することでナゴルノカラバフ側と合意したと発表した。双方の代表の会談が21日に開かれるという。タス通信が報じた。
 アルメニア軍撤退や武装組織の解体をナゴルノカラバフ側が受け入れたとしているが、アルメニアは現地にアルメニア軍はいないとの立場で、停戦が最終的和平につながるかどうかは予断を許さない。
 アルメニアのパシニャン首相は攻撃を「挑発」とし、軍事行動はしないと表明。首都エレバンの首相府周辺には首相辞任を求める数千人の市民が集まり、警官隊と小競り合いになった。アルメニアは4月にナゴルノカラバフを事実上アゼルバイジャン領と認めて恒久和平実現を模索してきたが、欧米に接近しロシアとの関係が冷却化した隙を突かれた格好となった。