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供与停止発言を軌道修正 ポーランド、事態収拾図る


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 【ベルリン共同】ポーランドのドゥダ大統領は21日、ウクライナ産穀物の輸入規制を巡り対立する同国への武器供与停止に言及したモラウィエツキ首相の発言について「最悪の形で解釈された」と述べ、「自国軍のための最新鋭の武器を供与するつもりはないと言っただけだ」と軌道修正した。地元メディアが報じた。
 両国の対立激化によって対ロシアでの結束が不安視される中、事態の収拾を図った形だ。
 ドゥダ氏は、以前に合意した弾薬や武器は引き渡すと説明。米国や韓国から主力戦車などを購入しており、「最新鋭の武器が届いたら、これまでと同様に古い武器をウクライナに送ることになるだろう」とも述べた。
 モラウィエツキ氏は20日、ウクライナのゼレンスキー大統領が19日の国連総会演説で、ポーランドなどによるウクライナ産穀物の輸入規制を批判したことに反発し、「ウクライナにはもう武器を供与しない。自国の軍備増強を進めているからだ」と発言していた。
 ウクライナはポーランドとハンガリー、スロバキアが安価なウクライナ産穀物の流入を警戒し、独自に輸入を規制していることに反発。ウクライナ産の農作物は主に黒海経由で中東などに輸出されてきたが侵攻で停滞し、陸路での輸送で東欧諸国に穀物が流入していた。